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執筆者の写真木津宗詮

六條照瑞御前様

う写真を整理していたら5年前の河内の道明寺さんの月見の光景を撮影したものが出てきました。。 月に薄と萩、灯明、団子、酒、そして小芋と団子の汁を手向けます。そして御前様以下の尼僧たち一同が月をご覧になります。昔は月見を終えると奥の座敷でお下がりの汁と団子をいただきながら盃を交わしたそうです。 道明寺は菅原道眞公の叔母君の覚寿尼公が住んでいた寺で、左遷されて太宰府に下る時に暇乞いに立ち寄ったことで有名です。

鳴けばこそ別れも憂けれ鶏の音の なからん里の暁もかな

の歌を詠み別れを惜しんだと伝えられています。 その後、明治の神仏分離で道明寺天満宮と道明寺に分かれ、道明寺は道を隔てて隣の敷地に移転しました。なお、明治までは京都の公家の子女が入寺するのが習いでした。 前住職の六條照瑞御前様は京都の勧修寺家に生まれられ、当時伯爵の勧修寺経雄氏の息女で、経雄氏の叔母に当たられる照璟和上が住職を勤められていた道明寺に、先代住職六條照傳和上のご附弟として女学校を卒業された秋に入寺され、昭和30年に同寺の住職となられ、昨春満100歳でお亡くなりになりました。茶の湯は木津家4代花笑斎に師事し、のちに家元直門になられました。妻をご紹介くださり、長女が私の厄年に生まれたことから拾い親になってくださいました。長年、公私にわたり格別お世話になった方です。ありし日を偲びつつ今年は月を眺めます。


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