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執筆者の写真木津宗詮

地に満ちる

冷え込みの厳しい朝を迎えました。こう寒いと暖かいおでんが食べたくなります。おでんの具で大好きなものによく味の染み込んだ大根があります。大根は年中手に入れることができますが、やはり冬の寒い時分が一番美味しいように思います。



清味満地(清味地に満ちる)


大徳寺の見性宗般(松雲室)の蕪画賛てす。

蕪や大根・葱・白菜・ほうれん草などの野菜はやはり冬が美味しいようです。これらの野菜はカロチンやビタミンなどの栄養も豊富です。そして寒くなるとひとしお甘みもまします。

冬の野菜が甘いのは、寒さから自分の身を守るために、水分を減らして糖分を増すことにより凍りにくくなるからです。水は0℃で凍りますが、砂糖水は0℃以下にならなくては凍りません。

地表近くは霜が降り凍てつきます。凍らないように自ら糖度を上げてい防いでるのです。だから大根は上の方が甘く、逆に先端部分が辛いのです。

だれに教えられたわけでもないのに、厳しい自然条件に適応する冬野野菜のたくましさにはすばらしい生命力が宿っています。肉や魚の及ばないパワーを秘めているに違いありません。

蕪蒸しやふろふき大根・鍋物・おでんなど温かい料理が恋しい季節となりました。蓋を開けたときのあの湯気がたまりません!

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