
契ありてけふ宮川の夕かつら長き代まてもかけてたのまゆ
定家卿
契ありてけふ宮川の夕かつら長き代まてもかけてたのまゆ
柳斎書
神宮古材茶杓
定家卿和歌 契ありて云々
卜深菴(花押)

癸酉御遷宮記念茶杓 廿ノ内

こちらも前々回の式年遷宮の記念の茶杓です。祖父で卜深庵五代柳斎が藤原定家の和歌を銘にした茶杓です。
『新古今和歌集』に、
おなじ時、外宮にてよみ侍りける
契りありてけふみや河のゆふかづら
永き世までにかけてたのまむ
前世からの因縁があって、今日伊勢の外宮に参ることができた。木綿鬘(ゆうかずら)をかけ、永く続く将来の世までもご加護を頼み申そう。
東園基文の「あけほの」同様、宇治橋の古材で作られたものです。