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餅・菓子の祖神

 滋賀県大津市の小野神社は小野妹子や小野篁、小野道風ら小野一族の祖である天足彦国押人命(あめたらしひこくにおしひとのみこと)と米餠搗大使主命(たがねつきのおおおみ)の二神を祀る神社です。延長5年(927年)完成の『延喜式』神名帖には「小野神社二座名神大」とある官幣社です。

天足彦国押人命は第5代孝昭天皇の皇子で、米餠搗大使主命は天足彦国押人命から数えて7代目の古墳時代の人物です。同命は餅の原形となる「粢(しとぎ)」を最初に作り応神天皇に献上したとされています。そこで日本餅造の始祖とされ、全国の菓子業者からの尊崇を集めています。なお、粢とは水に浸した生米をつて砕き粉状にして水で練って加熱しないで固めた食べ物のことです。

 毎年11月2日に小野神社では五穀豊穣を祈願して「粢祭」が行われます。私も20年ほど前にお参りしました。なお、神前には粢が神饌として供えられます。当日は氏子総代5名のほか、「十二人衆」や「宮年寄」とも呼ばれる長老が中心になり氏子や製菓業会の人が参加する祭りです。古くはこの地域では粢を藁つとに包んで腰に下げて持ち歩き、農作業の合間などに藁ごと焼いて間食したとのこと。

 ちなみに木津家の祖は小野妹子八男多嘉麿(たかまろ)と伝えられています。















 以上2点は小野神社の粢祭 「滋賀文化のススメ」より













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