幕末の冷泉家の当主、冷泉為泰(れいぜいためやす)の花紅葉詠草です。花は西王母と照葉を呉須の瓶子形に入れました。
春秋に
あかぬは
霞む
花
さかり
霧を色とる
木々の
紅葉
は
(花押)
「花(桜)」と「紅葉(もみじ)」の二文字大きく書いて強調しています。これはこの二つをテーマ、すなわち題としている詠んだ和歌です。毎年毎年春と秋が訪れると飽きないものがあります。それは霞がかかった桜の花盛り。そして霧を彩る真っ赤に紅葉したもみじです。
冷泉さんの歴代の当主は「定家様」と呼ばれる独特の筆跡で、この軸は特に個性のある為泰の書体です。
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