12月15日稽古場の床
本日は自宅の稽古仕舞いである納会です。掛物は2代得浅斎の参禅の師で大徳寺447世、玉林院13世拙叟宗益の「無事日月長」を掛け、コンプラ瓶に大徳寺僧堂でいただいた紅白の椿と西洋柊を入れました。

「コンプラ」とはポルトガル語の「コンプラドール(comprador)」のことで「仲買人」という意味です。17世紀前半頃に長崎の商人たちは「金富良社(こんぷらしゃ)」という組合をつくって、東インド会社を介し日本製品の輸出を行っていました。コンプラ瓶は日本の醤油や酒を入れてコルク栓で密閉して用いられていました。このコンプラ瓶には、一体何が入れられていたのでしようか?また月桂樹のイラストの中央に書かれた「RW」がどういう意味であるかは不明です。おわかりの方、是非ともご教示ください。
わが家の納会は、例年一陽来復と今年1年間の

稽古が無事に終えることができたことを祝ってお汁粉をお菓子としていただくことを吉例としています。今年も新型コロナでなにかと振り回された一年でした。それでも徐々に日常に戻ってきたようです。ただし高齢の方が引退したり、また諸般の事情で稽古ができなくなった方もいます。少子化と高齢化で茶の湯に限らず伝統文化が衰退していくことが危惧さる昨今です。7代にわたり伝えられてきた木津家の茶の湯を何としてでも次代に継承しなければなりません。「一陽来復」にあやかって、来る年は少しでも挽回したく思う今年の納会でした。
