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執筆者の写真木津宗詮

3月11日 稽古場の床

黄檗山万福寺第2世木庵性瑫(もくあんしょうとう)筆になる茶の置字を掛け、伊賀焼耳付花入に菜の花と桃を入れました。

相対不用 

千杯酒一盞 

清茶也酔人

 黄檗木庵(印)

茶 

相い対して千杯の酒を用いず、

一盞(いっさん)の清また茶人を酔わす

木庵は萬福寺の開山隠元に招かれ明から来日し、4代将軍徳川家綱に謁見しました。そして慧明国師の勅賜号と紫衣を受けています。その書は隠元、即非とともに「黄檗三筆」とされ、木庵の書は「雄健円成」、隠元は「穏健高尚」、即非は「奔放闊達」と評され、「唐風」として珍重されています。

たった一碗の清茶は人の心を酔わせます。千杯の酒をもってしてもそれには及びません。茶の徳とはそのようなもので真の清茶を飲むことはまことに難しいことです。酒で人を酔わせることは容易いことですが、人を酔わせる茶をいつになれば点てることができるのか。あまりに遠い道のりです。


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