本日の出稽古の床には先々家元愈好斎の一行「柳緑花紅」を掛けました。
出典は中国北宋の蘇東坡が詠んだ漢詩の一節と伝えられています。
柳緑花紅真面目
柳はみずみずしい緑の枝を垂らし、花は美しい紅い花を咲かせています。これが本来のありのままの姿であるという意味です。柳も花も決して意図的にみずみずしい緑や、美しい紅に色付いたものではありません。何も手を加えずに自然そのもの姿が瑞々しく美しく、本来の姿なのです。禅ではこれを永遠の真理、本当の姿、真面目とし、人も生まれながらに備えていると解釈する語とのことです。
そんな難しいことは別にして、そうした春の景色が目の前に広がる春爛漫の風情を稽古場に持ち込もうと思い掛ました。
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