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執筆者の写真木津宗詮

4月1日 稽古場の床

江戸時代後期の公家飛鳥井雅光賛・小倉豊季画「柳桜図」です。

あをやきの

 糸にもかけて

  匂ふなり

   場は桜の

    花のゆふはへ

場(にわ)とは蹴鞠を行う鞠庭のことです、四隅に懸かり木または式木(四季木)として松・桜・柳・楓の双生樹を植えます。「匂ふ」はにおいを鼻に感じるという意味のほかに、古語では鮮やかに色づくとか、色が美しく輝き照り映えるとか、内面の美しさなどがあふれ出て、生き生きと輝くなどの意味があります。

鞠庭の糸のようにしなやかな柳に、桜の花が夕陽に映えて美しく輝いているゆかしい光景を詠み込んだ和歌です。


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