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7月21日稽古場の床

執筆者の写真: 木津宗詮木津宗詮

川島昭隠の筆になる「好雪片片不落別處(こうせつへんぺんべっしょに おちず)」です。花は桔梗、野菊、芙蓉、花火草、水引草、矢筈薄をえふご籠に入れました。



川島昭隠は先々代家元愈好斎と3代聿斎宗泉が参禅した元大徳寺僧堂師家で元妙心寺管長です。そしてそれぞれに斎号を与えています。そうしたことから武者小路千家と木津家にとっては格別縁の深い老師です。

この墨蹟は、雪に因む語ということで余白を多くとった「白紙賛」となっています。賛に書かれている語は、中国唐代の龐居士(ほうこじ)と薬山禅師(やくさんぜんじ)との逸話が出典となっています。なんとも美しい雪。どの雪片も違うところに落ちない。かといって同じところにも落ちない。ひらひらとすべて落ちるべきところに落ちている。天地と自己が一体であるという、悟りの境地を表した語です。連日の猛暑。ひらひらと舞い落ちる雪を思い浮かべて、少しでも涼感を感じてもらえれば幸甚です。





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