7月7日 稽古場の床
- 木津宗詮
- 2022年7月8日
- 読了時間: 1分
昨夜の稽古の床です。今の暦で7月7日七夕ということで狩野常信の牽牛織女図を掛けました。書院にかつて先代家元夫人の澄子様が七夕の和歌や漢詩の一節を書かれた短冊を笹につけて伊万里の徳利に入れました。この短冊は本の撮影で書かれたもので、そのお手伝いをした時にいただいたものです。そして軸の前には後藤塗の盥に梶の葉を浮かべて飾りました。昔の人は星を神聖なものとして直接見ることを憚り、水に映して見たとのことです。

昨日の天気予報では、今年の七夕はひさしぶりに空が晴れて星を見ることができると言ってました。当たり前のことで今の暦では7月7日は例年なら梅雨の最中です。見えないのが当たり前で、本来、七夕は初秋の行事で梅雨は明けています。ただし秋の行事とはいうものの近年の猛暑で真夏です。牽牛も織女も初秋の涼風の中の逢瀬を楽しむのではなく、汗だくになって天の川を渡っていることと思います。なお、今年の七夕は旧暦だと8月4日になります。



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