君子の花



愛此白連花、冩來總瀟洒

不啻茂叔情、似入盧山社 

伊藤仁斎讃(印)


この白連花を愛し、瀟洒に写し来る

ただ茂叔(もしゅく)の情のみならず、盧山の社に入るに似る


わたしはこの白蓮の絵をこよなくいとおしく思う。この絵にはまったく俗っぽいところがなく、本当にすっきりと描かれている。ただこの絵をながめていると、周茂叔の蓮を愛したその思いだけをみるのではなく、今まさに茂叔が廬山蓮花峰(ろざんれんげほう)のふもとにかまえた濂渓(れんけい)書堂で、わたしは彼とともに席を同じくしているような心地がする。