初風炉
- 木津宗詮
- 2020年5月1日
- 読了時間: 1分
いよいよ明日5月1日から茶室のしつらえも炉から風炉に改まります。爽やかな風の吹くいわゆる初風炉の好季を迎えます。
本日、わが家も炉の灰を揚げ、炉畳から丸畳に改めました。去年の暮れに畳の表替えをし、丸畳はそのまま4ヶ月仕舞われていたので他の畳と一枚だけが色が異なるのがなんとなく面白く感じます。炭の臭いを消すために火床に焚かれる香も練香から香木に改められ、炭の大きさも毎年のことながら風炉用はちょっとびっくりするくらい小さく感じます。柄杓も釜に合わせて合が小さくなり柄も細くなり、切り止めの削ぎ方も逆になります。菓子器も漆器から焼物になるなど、道具も風炉用に改められ、毎年のこととはいえこの時期になるとまったく新しい気分に浸ることができる茶の湯の楽しみでもあります。
百花繚乱、桜の花も終わり、新緑が目に眩い季節。新たな花を求めて飛ぶ蝶。春から夏に季節が移り変わるこの時期に遠くシベリアに帰っていく雁をはじめ渡鳥。そして初代松斎宗詮の事績の紹介も今回をもって終了します。次回からは2代得浅斎宗詮を連載していきます。
新型コロナでなんともいえないストレスを感じる日々が続きましたが、明日からは気分を一新して、「日々新」の気持ちで一日一日を臨みたく思う今日この頃です。

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