友斎焼

正野猪五郎(しょうのいいごろう)は、日野椀とともに日野を代表する商品として家伝薬「萬病感應丸(まんびょうかんのうがん)」を製造販売する商家正野家の6代目当主です。猪五郎は代々の当主名である玄三(げんぞう)を名乗り、友斎(ゆうさい)・尚孝・友聲あるいは素竹と号し、商人であるばかりでなく、初代木津松斎宗詮に茶の湯を師事し、他にも俳諧を好む文化人でした。晩年、松斎を通じ陶家を紹介され、また松斎の指導を受けて製作技術を身につけ、自邸の庭に窯を築き「友斎焼」として作陶しました。赤楽をはじめ飴釉や緑釉を総掛したものや、鉄絵を施した織部風の茶碗や花入・香合・水指・火入・皿・などを造っています。

写真は友斎の作になる赤茶碗「石公」です。松斎が箱書をしています。







 友斎造 

   赤茶碗 

  石公

     宗詮(花押)


「石公」とは黄石公という中国秦代の隠士。前漢の高祖劉邦に仕えて多くの作戦の立案をし、そのの覇業を大きく助けた張良に兵書『六韜』を与えたとされています。張良が始皇帝を暗殺しようとして