大・小

朔日と書いて「ついたち」と読みます。朔は地球から見て月と太陽が同じ方向となり、月から反射した太陽光が地球にほとんど届かない月の始まる日であり時間のことです。いわゆる新月です。 月の始まりを「月立ち(つきたち)」といい、これが転じて「ついたち」となり、朔日が「ついたち」になるのです。なお、晦日(みそか・つごもり・かいじつ)は、旧暦で毎月の最終日のことをいいます。月は地球を約29、5日で一周します。そこで小の月は29日、大の月は30日として調整しています。「朔」は月が現れることをいい、「晦」は月が隠れることをいい闇夜です。晦の訓読みを「くらい」というのはそこからきています。1日と2日は月が見にくいというより全く見えない状態で闇夜になります。なお、3日の月、いわゆる「三日月」が実質的な新月ともいえます。 今年の旧暦3月1日(朔日)は4月1日でした。旧暦3月は30日で大の月です。今月は春の終わりで、5月1日が旧暦4月1日となり、季節は夏に入ります。偶然4月と5月の1日が旧暦の3月と4月が重なりました。

写真は「月板」と呼ばれるものです。江戸時代、商人への支払いは月末一括払いで、大の月と小の月を間違えると次の支払いが1月後になってしまいました。そして新暦のように大小が一定の月とされていなかったので、町中の商家の店の軒先などに「大」と「小」と いう文字が表と裏にそれぞれ書かれた「月板」というものが掛けられました。道行く人たちは、この月板の文字を見て「今月は大の月だ」「小の月だ」と確認して、間違いなくその月の末日である晦日に集金してまわることが出来たのです。