日本の茶筅の大半は奈良県生駒市高山で作られています。この時期高山に行くとあっちこっちの田んぼで油抜きされた竹の寒干しを見ることができます。ところが今年はまったく見ることができませんでした。とても不思議に思い尋ねたところ、新型コロナのせいで茶筅の注文が激減したために、材料の竹の仕入を控えたことによるとのことです。そこで茶筅職人は仕入れを控えて必要な分だけを家の庭とかで干しているのだそうです。
茶会も催されなくなり、また廃業していく教授者、また稽古人の減少が反映しているのです。目に見えないところにも新型コロナの影響が着実に及んでいます。先日も乾燥機が壊れてしまい新しく買おうと思ったら、半導体が不足しているためにいつ入荷するかわからないとのことでした。世の中目に見えないところでみんななにがしか繋がっています。まさに経済です。私の生業である茶道界に限らず、すべての業界が間違いなくどこかおかしくなっていっています。驚くというよりとても怖い状況になっています。この先一体どのようになっていくのでしょうか?空恐ろしい気分です!
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