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執筆者の写真木津宗詮

小豆粥

1月15日は小正月です。元旦から小正月まで年神や祖霊が訪れて滞在するとされています。注連縄や門松もこの日までです。

かつて元服の儀を小正月に行っていたということから、1月15日は国民の祝日「成人の日」としていましたが、平成12年から1月第2月曜日に変更されています。

小正月の朝には小豆粥をたべます。古くは平安時代初期の宮中の制度や儀式作法をまとめた『延喜式』のなかに著されています。

紀貫之の『土佐日記』には、


十五日 今日の小豆粥煮ず。口惜しく、なほ日の悪しければ、いざるほどにぞ、今日二十日余り経ぬる。


任国の土佐国から京に戻る際に、天候が良く船が思うように進まず、船の中で小正月を迎えました。そのためにこの日の祝儀でである小豆粥を食べれないことをとても残念がっています。

他にも『枕草子』などにも、小正月に小豆粥を食べたことが記されています。

厄よけの食べ物として食べ始められた小豆粥は、正月の行事食、季節のくぎりや、ハレの日のものとして広く食べられるようになり、今日に至っています。


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