新嘗祭
本日の稽古の床は、香川景樹の詠草「新嘗祭」です。

新嘗祭
明けぬとや
日影のかつら
赤根さし
ほのほの匂ふ
雲のうへ
かな
景樹
本日の稽古の床は、香川景樹の詠草「新嘗祭」です。
新嘗祭
明けぬとや
日影のかつら
赤根さし
ほのほの匂ふ
雲のうへ
かな
景樹

「日影の鬘」とはシダの一種で、つる性で、常緑の草です。深緑の色は美しく、変色しないということで物忌みのしるしとして神事に使われてます。


「赤根(あかね)さし」は「茜さす」のことで、赤い色がさして、美しく照り輝くことから「日」「昼」「紫」「君」などにかかる枕詞です。
真夜中に行われる新嘗祭が、かすかに夜明けの趣の感じる中、雲の上にその神聖さを漂わせているというまことにゆかしい和歌です。
明日は新嘗祭です。