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茶の徳

執筆者の写真: 木津宗詮木津宗詮


  相対不用

  千杯酒一盞

  清茶也酔人

 黄檗木庵(印)


相い対して千杯の酒を用いず、一盞(いっさん)の清茶人を酔わす


宇治の黄檗山万福寺第2世木庵性瑫(もくあんしょうとう)の墨跡です。木庵は萬福寺の開山隠元に招かれ明から来日しました。そして4代将軍徳川家綱に謁見し、また慧明国師の勅賜号と紫衣を受けています。その書は隠元、即非とともに「黄檗三筆」とされ、木庵の書は「雄健円成」、隠元は「穏健高尚」、即非は「奔放闊達」と評され、「唐風」として珍重されています。

たった一碗の清茶は人の心を酔わせます。千杯の酒をもってしてもそれには及びません。茶の徳とはそのようなものです。

真の清茶を飲むことはまことに難しいことです。

 
 
 

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