宗栄


伊勢の海をうかひいてゝも 老ゑひのこしかゝまりし 身をいはふらし 官休庵 宗栄(花押)


伊勢の海に浮きび上がった海老、それも年を負った海老は腰を丸めて曲がったその身を祝っているようです。 海老はヒゲが長く腰が曲がった姿から、古来長寿の象徴とされてきました。昨日用いた望月玉渓の海老の絵に宗栄が和歌を着賛したものです。ただし、この海老は間違いなく川海老ですね! 笑 宗栄は9代家元好々斎の妻で一啜斎の末娘です。夫の好々斎は裏千家9代不見斎の四男で一啜斎に請われて武者小路千家に婿養子として入家しました。一啜斎が還暦を迎えた時、一啜斎は好々斎に家元を譲り隠居します。その後、好々斎は武者小路千家をそれまで以上に盛り立てる活躍をしますが、惜しくも41歳で亡くなります。二人の間には子どもが無く、やむを得ず表千家から10代吸江斎の弟以心斎を養子に迎えます。 当時、以心斎は8歳の幼童で、木