左馬

初窯で「馬」の文字の『鏡文字』が書かれたり、頭が右で尻尾が左に向いた馬の絵が描かれている器を特に「左馬」といいます。「馬・うま」を逆から読むと「まう・舞う」となります。また馬は左から乗るもので、右から乗ると落ち、左から乗れば絶対落ちないとされています。そうしたことから左馬の飯茶碗でご飯を食べると中風にならないとか、富や商売繁盛とか倒れないとして縁起の良いものとされています。

社中で信楽の作家古谷和也さんが2012年に、新しい窯を作った時の蹲(うずくまる)花入です。底に「左馬」が彫られています。

ひとりの作家の一生のうちで、窯を新築することはそうたびたびありません。ですから作品は限られた数になります。この花入は、古谷さんの貴重な作品のひとつです。