茶臼

 普段、私たちは碾茶(てんちや)を茶臼で挽いた抹茶に、湯を注いで茶筅で点て飲んでいます。茶摘された葉茶を碾茶に製茶して製茶業者が挽いてくれた抹茶です。古くは自分で挽いて抹茶にするのが当たり前でした。茶臼で挽ける抹茶はほんのわずかです。だから大変な労力を必要としました。江戸時代の茶書に描かれた水屋の図には茶臼が置かれています。茶を挽くということは茶人にとってとても大切な作業でした。私もかつて何度も口切の茶事をしましたが、懐石が終わるまでの間に5人分くらいの濃茶しか挽けませんでした。 

 一言で茶を挽くといっても無闇に力任せに適当に挽くものではありません。同じテンポでゆっくりと優しく挽かなければなりません。この動画はかつて某製茶業者で茶臼の使い方を社中の会卜翠会の研修会で体験した時のものです。初めてご覧になる方もいらっしゃると思います。これをご覧になって、人が茶臼を回して抹茶にしていた時代のことに思いを馳せ一碗の茶を是非とも味わってみてください。きっとそれまでと違う味がするのではないかとおもいます。



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石ひとつ筆にも濡れて初時雨 武者小路千家11代家元一指斎が友禅染地露地絵に発句を書いています。 十徳を着た宗匠が正客で、次客と末客は裃を着用し腰に脇差をさした武士です。時雨が降っているのでそれぞれ露地笠をかざし下駄を履いて飛び石をすすんでいます。初時雨ということから炉開き、または口切の茶事に招かれたのでしょうか?よく見ると正客と次客の間の飛石があとから墨で書き加えられています。着賛された発句の「筆

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