葵
- 木津宗詮
- 2020年5月14日
- 読了時間: 1分
更新日:2020年5月17日

ちはやする加茂の
社のあふひくさ
かけてひさしき
世をいのるかな
鴨祐為書(印)
江戸中・後期の歌人で下鴨神社祠官の梨祐為の掛葵画賛です。
祐為は幼少のより和歌を好み、冷泉為村の門に学びました。1日に1000首をつくる早吟(そうぎん)で知られ、線香3寸を立ててその燃え尽きる間に50首を詠じました。一生に詠んだ歌は十万首に達したといわれています。
この歌は、加茂の社の葵草を掛けて末永く平和な世の中を祈るという意味です。
明日は下鴨神社と上賀茂神社に天皇陛下のがお使いの勅使が赴き、国家の安泰と繁栄を祈願する御祭文を奏上する祭「賀茂祭(葵祭)」です。残念なことに、新型コロナウイルス蔓延のために、王朝時代を再現した優雅な行列が都大路を進む「路頭の儀」は行われません。神社関係者のみで勅使を迎えて「社頭の儀」の神事が行われます。
両社のご神紋が双葉葵で、「葵・あふひ」は「会ふひ」で神の力を示すことを表しているとのことです。

Comentarios