土用の丑の日

本日、7月23日は土曜の丑の日です。

土用は五行に由来する暦の雑節です。1年のうち不連続な4つの期間で、四立(立夏・立秋・立冬・立春)の直前約18日間ずつのことです。特に土用というと一般的に夏の土用のことをいうようです。今年は土用の丑の日が2回あり、次回は8月4日木日です。

夏の土用は暑さが厳しく夏ばてをしやすい時期です。そこで昔から精の付くものを食べる習慣がありました。土用蜆(しじみ)、土用餅・あんころ餅、土用卵などの言葉が今も残っています。現在ののように土用に鰻を食べる習慣が一般化したきっかけは、江戸時代の発明家平賀源内が、近所のうなぎ屋から夏場にうなぎが売れないので何とかしたいと相談されたことによります。丑の日には「う」のつくものを食べると夏負けしないという言い伝えがあり、「本日、土用丑の日」と書いた張り紙を張り出させたところ、大繁盛したことがきっかけだとされています。その後、これに倣い他のうなぎ屋も真似するようになったとのことです。

『万葉集』に大伴家持の歌に、


石麻呂(いはまろ)に我(わ)れ物(もの)申(まを)す夏痩(や)せに

よしといふものぞ鰻(むなぎ)捕(と)り食(め)せ というのがあり、奈良時代から精の付くものとしてうなぎは食べられていたようです。なお、うなぎはビタミンA・Eや栄養が豊富なので、真夏や季節の変わり目に食べるのは理にかなっているそうです。

うなぎ(ニホンウナギ)の産卵場所は、グアム島やマリアナ諸島の西側沖のマリアナ海嶺のスルガ海山付近です。そこで生まれた鰻の稚魚であるシラスウナギは黒潮に乗って生息域の日本の沿岸にたどり着き川をさかのぼります。5年から10数年ほどかけて成熟し、その後は川を下り産卵場へと向かいます。 海で産卵し、稚魚が川に入り、上流をめざす魚の例は他にもあります。多くの魚は流れに沿って上流へと向かいますが、途中に滝があればそれ以上登ることができません。ところがうなぎは滝を登れるのだそうです。急流をさかのぼる遊泳力はあまりありませんが、長い体で石の間に入り、あるいは濡れた石の面を這うようにして上流へと移動します。日光中禅寺湖の鰻は華厳滝を登ります。「うなぎの滝登り」まさに鯉も顔負けです。このことから物価や株の相場などが急速に上昇していくことを例える「うなぎ登り」の語源の一つとされています。 3代聿斎宗泉が大阪の四条派の画家で社中だった上田耕甫のうなぎの絵に着賛した軸です。 ぬらぬらとうねりくねりて其の果ては 人を肥やすぞ終りなりけれ



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