木津宗詮4 日前2 分亀は万年幕末の公卿で公武合体派として活動した近衛忠煕86歳の時の懐紙「池亀」です。 池水に玉藻かつぎてゐる亀は さながら尾をも曳くかとぞ見る この歌は背中に蓑をつけたたように見える「蓑亀」を詠んでいます。甲羅に藻がたくさん生えたり藻が尻尾のようになった亀は特に珍重され、長寿を象徴す...
木津宗詮5 日前2 分羽織島根県出雲市に十六島(うっぷるい)という岬があります。島根半島西部の海岸に突出した岬で、大岩石や奇岩が林立し日本海の荒波にもまれ、山陰でも屈指の海岸美を呈しています。十六島の語源は、海藻を採って打ち振るって日に乾す「打ち振り」がなまったとか、朝鮮語の古語で「多数の湾曲の多い...
木津宗詮4月18日1 分4月18日 稽古場の床2自宅稽古場の掛物は賀茂季鷹自画賛になる朧月図です。細川護光作伊賀焼筒花入に赤玉椿と小手毬を入れました。 佐保姫の霞の袖につ丶みても にほひこほる丶春夜月 春を司る女神の佐保姫(さほひめ)がいくら衣の袖に包んでも、包みきれないのが春の月の美しさと気品です。...
木津宗詮4月10日1 分4月9日 稽古場の床春日大社職員の稽古の床に江戸中期の絵師三熊花顛(みくまかてん)の桜花図を掛けました。 三熊花顛は加賀国(石川県)の出身で、名は思孝、字は海棠、別に介堂と号しました。絵を長崎の大友月湖に学びました。のちに麒麟や鳳凰、龍、虎、獅子、象など見たこともないものを描くのは、ただ一時の...