木津宗詮11月25日1 分有隣斎好 膳所焼雲錦茶碗昭和45年の大阪万博の呈茶席で用いるのに有隣斎が好んだ膳所焼雲錦茶碗。 膳所焼特有の鉄釉の中に金線で紅葉を描き、そのの中に桜の絵がが細かく置かれています。地味ではありますがとても品格が漂う茶碗です。
木津宗詮11月24日1 分赤膚焼立鹿茶碗春日大社元宮司水谷川忠麿好みの赤膚焼立鹿茶碗。御本立鶴茶碗をもとに、鶴を春日大社の神鹿を下絵とした馬上坏です。 水谷川忠麿は公爵近衛篤麿の四男で、大叔父で藤原氏の氏神である春日大社元宮司の男爵水谷川忠起の養子となりました。忠起没後は男爵となり貴族院議員に就任します。...
木津宗詮11月20日1 分11月20日 稽古場の床本日の稽古場の床は先々代家元愈好斎の「山色夕陽時」です。花は大神楽と菊を竹一重切に入れました。 『虚堂録』が出典で、 泉声中夜後 山色夕陽時 泉の音は真夜中過ぎから夜明け前の周りが静まっていている時がいい。山の色は夕日があたっているその時間がもっとも美しい。沈む夕陽が山...
木津宗詮11月11日1 分亥の子餅毎年、わが家は炉開きに亥の子餅をいただきます。善哉でお祝いされる家もありますが、善哉は一年の稽古が無事に終えることができたというのと、冬至の時分なので一陽来復を祝って、稽古仕舞いに使うことになっています。 亥は五行で水の徳をを司ります。そこで火の災いを避けるために、古来亥の...
木津宗詮11月8日1 分11月8日 稽古場の床本日の祇園稽古場の床は、香川景樹の紅葉二首詠草です。 十月十九日東福寺に もうてる道にて客 よりみせる二首の題 景樹 紅葉所々 もみち葉は野にも山にも 盛にてまつ散ものは 心なりけり ゝゝ欲散 紅葉はゝ風のわたるも あやふきを天にかよへる 橋の名もうし...
木津宗詮11月8日2 分立冬今日は立冬です。旧暦(太陽太陰暦)9月19日。今年は旧暦(太陽太陰暦)では閏年にあたり5月の次に閏5月がありました。だから通常は1年が12ヶ月ですが、今年は13ヶ月あります。 旧暦は太陽と月の運行を実際に観測し、暦の1ヵ月は新月(朔日)からスタートし次の新月(朔日)の前日ま...
木津宗詮11月8日1 分虫明焼 時雨傘茶碗虫明焼の時雨傘茶碗です。形が逆円錐形で傘を表して、斜線で時雨、紅葉の絵が描かれています。機転の効いた絶妙の茶碗です。車線と紅葉の絵で時雨を感じる日本人の感性がとても素晴らしいとおもいます。 毎年炉開きのこの時期に必ず使う茶碗です。
木津宗詮11月7日1 分11月7日 稽古場の床2夜は春日大社職員の稽古。床に先々代家元愈好斎の一行「萬歳萬々歳」を掛けて炉開きを祝いました。 愈好斎の門人水谷川忠麿(紫山)は、戦後最初の春日大社宮司でした。かつて一乗院門跡に初代松斎宗詮が稽古をしていました。一乗院最後の門跡が還俗し、新たに水谷川男爵家を立て、その初代忠起...
木津宗詮11月7日1 分門を開けば落葉多し雨を聴いて寒更尽き 門を開けば落葉多し 『全唐詩』の無可上人の「秋に従兄の賈島に寄す」の句の一節です。 秋深くに粗末な家に閑居して、寒さが増していき侘しい思いが募る秋の夜長。パラパラと屋根に当たる時雨の音が聴こえます。その音をききつついつのまにか寝入ってしまいました。翌朝、...
木津宗詮11月6日1 分白山6年前に石川県白山市の白山比咩神社にご挨拶にうかがいました。その奥宮が石川、福井、岐阜の3県にわたり高くそびえる白山の山頂に祀られています。白山は古くから霊山信仰の聖地として今日に至っています。養老元年(717)に初めて白山に登拝した僧泰澄は、翌年山頂に奥宮を建立しました。...
木津宗詮11月4日1 分11月4日 稽古場の床東京の稽古場の炉開きです。床は大徳寺大綱和尚筆一行「めでたくかしく」を掛け、前に北野天満宮献茶道具の茶壷の控えを飾りました。床柱に竹一重切花入に西王母椿と照葉。 明治14年に武者小路千家11代家元一指斎が北野天満宮で初めて献茶を奉仕しました。その際に大阪の社中で木津家2代得...
木津宗詮11月3日2 分あれから10年あれから10年の歳月が経ちました。父露真が70歳の古稀を迎え隠居するということで、私が7代宗詮を襲名しました。昔の70歳と今の70歳は大違いでまだまだ元気で気力もそんな衰えているということもなく、まだまだこれから茶人としての活躍が期待される状況でした。それにもかかわらず隠居...
木津宗詮11月2日1 分わん碗ONE 堪庵茶会11月10日の京都国立博物館茶室堪庵での「堪庵」茶会で釜を掛けます。道具組みを現在活躍中の京焼作家の作品を多数用いての掛け釜です。多数のご参加をお待ちしています。 https://m.facebook.com/events/818959623046404
木津宗詮11月2日1 分11月1日 稽古場の床111月1日、今日から炉になります。祇園の稽古場の床は先代家元有隣斎筆になる一行「好日」、社中福間さん手造り白磁花入に秋明菊と真弓。有隣斎好みの立礼卓の輪を外して隅炉扱いにしました。
木津宗詮11月1日1 分柚の色づく利休ハ柚の色つくを見て口切を催し、古織は樅のわか葉の出る此、風炉の茶の湯よしを申されき 藤村庸軒の聞書『茶話指月集』の一文です。 利休は柚子が色づくのを見て茶壺の口切をし、織部は樅の若葉の出る頃に初風炉の茶事を催しました。宗旦は、「吐く息の白くなるころ」に風炉から炉に変えま...
木津宗詮10月31日1 分中山神社30年ぶりで再会しました。かつて私が稽古を始めた間なしに護王神社の稽古場に来ていた方に。下関の中山神社に嫁がれ、結婚式でスピーチさせてもらいました。それぞれの主賓が嵯峨さん、平安神宮元宮司の九条さんで、その次でとても緊張したのをよく覚えています。...