top of page

2月16日 稽古場の床 2

床に江戸時代中期の国学者富士谷御杖(ふじたにみつえ)二首詠草です。


         

            年かな

       こりてやくれし

        こりに

     いのこりに

   いはかねのゆきの朝こり

  としの

    くれによセる

          御杖

      けり

     きに

    春は

  心さたまる

   花ミむと

  よしの丶山に

 三よし野の

年の始めに


右側には岩盤に昨夜雪が積もり、今朝その溶け残りが固まりに固まりアイスバーンになったそんな凍てつく年の暮れを詠み、中央に署名をし、左に今年こそは吉野の桜を見に行こうと堅く心を定めた春がやってきたという心を歌っています。左右に二首の和歌を散らし、中央の余白を残したまことにおもしろい軸です。ここ数日の寒さはまさにこの和歌の年の暮れの風情です。

伊賀の耳付花入に曙椿と白梅を入れました。



閲覧数:25回0件のコメント

最新記事

すべて表示
​お問合せ

一般財団法人卜深庵

Success! Message received.

  • Grey Twitter Icon
  • Grey Instagram Icon
  • Grey Facebook Icon

© 一般財団法人 卜深庵 All Rights Reserved.

bottom of page