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 晋

  晋   相國   大龍(印)




有馬頼底(ありまらいてい)老師の「晋」です。

老師は、臨済宗相国寺派管長で、法諱は承黙、大龍窟とも号します。父は久留米藩主有馬本家当主であり有馬記念に名を残す有馬頼寧の従兄弟にあたる分家有馬正頼男爵と旧沼津藩主水野家当主水野忠亮子爵の娘次男として、昭和8年(1933)に東京市中野区に生まれます。両親は8歳のときに離婚します。幼い頃は何不自由なく過ごしていたようなのですが、両親の離婚を機に人生の流れが大きく変わり、 8歳の時、大分県日田市の岳林寺で得度し、のち相国寺僧堂などで修行します。平成7年(1995)相国寺132世、相国寺派7代管長に就任します。相国寺、金閣寺(鹿苑寺)、銀閣寺(慈照寺)の3か寺の住職を兼務しています。京都仏教会理事長として古都税や京都のビル高層化に異議を唱えたことは有名です。

「晋」の本字は「㬜」で『説文解字』・巻七に「進むなり。日出でて萬物進む」とあります。また「易に曰く、明、地上に出づるは㬜なり」と『易経』の晋を引用しています。字形は日+臸(ジツ・いたる)の会意(二つ以上の漢字を組み合わせ、その意味を合成して独立した文字とするもの)です。臸は『説文解字』に「至るなり」とあります。

この軸は、平成16年(2004)11月7日に慈照寺(銀閣寺)で乱飾並びに斎号披露茶会を催した折、老師からお祝いでいただいた軸です。これからどんどん「すすむ」ようにとの気持ちを込めて書いて下さったとのことです。

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