夏の祝

 江戸時代末の公家千種有功(ちぐさありこと)の二首詠草です。



             有功

  夏祝

石上ふるのわさ田もにきはひて

としあるみよのさなへとる也

  五月雨

玉たれに残るあふふのかれはさへ

うるひにけりなさみたれのころ


 有功は和歌や書が巧みで、また刀剣の収集家で、愛好のあまり自ら刀を鍛え、自詠の和歌をその刀身に陰刻し