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十八公食篭

初代松斎宗詮が一乗院門跡尊應入道親王から拝領した珠光好みの「十八公食篭」です。「十八公」とは「松」の別名です。「松」という漢字を分解すると「十・八・公」になります。蓋と身にこの文字が配され、また形を松に見立ています。そうしたことからこのように呼ばれています。もともとは珠光ゆかりの称名寺の什器でした。3代聿斎宗泉門下の谷松屋戸田露朝が箱書をしています。

松斎は尊應入道親王に茶の湯をご教授していました。また嘉永4年に一乗院の茶室「忘葭(わすれよし)」の作庭に携わり、そのご褒美に御庭焼の仁清掛絡(から)香合と、織部饅頭を入れたこの食篭を橘御殿で親王直々に手ずから拝領したのです。そして翌年の3月からかその披露茶事を連化会で催しています。なお尊應入道親王はのちに還俗して久邇宮家を立てられ朝彦親王と称され、神宮祭主兼造神宮使に就任されました。ちなみに昭和天皇な皇后香淳皇后な祖父にあたられる方です。


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