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茶旗「清娯(せいご)」

一指斎の門人秦蔵六の茶旗「清娯」です。


清娯

 (印)


白楽天の詩が出典です。清娯は清く楽しむという意味です。茶旗は煎茶道の始祖と仰がれる売茶翁が、野外で茶莚を開いた時、木の枝に「清風」と認めた旗をかけ、道を行く人に茶を煮ている合図とした故事に基づき、煎茶の会で用いられています。この茶旗も煎茶で用いられたものです。

秦蔵六は江戸末から明治にかけての鋳金家です。22歳のとき京都に出て2代竜文堂の弟子となり鋳造技術を学びました。また大和地方を巡歴し,古代の作品を観賞、和漢の古作品を研究しました。23歳で竜文堂を辞してもっぱら中国周漢時代の古銅器について撥蠟法を研究し蠟型鋳造に秀でていました。孝明天皇の銅印、将軍徳川慶喜の征夷大将軍の金印をつくり、明治6年(1873)には宮内省の命により、明治天皇の御璽と国璽を鋳造しました。

煎茶で用いられる茶旗ですが、蔵六が一指斎の門人でした。

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