『松斎聞書 文化十一戌正月九日』3

廻り炭の事は先だって相尋ね候通りなり。初めに手燭を持ち、勝手口を開けて一礼して、燭を炉の 脇に置き、それより炭斗持ち出で申し候。明はいつもの如くなり。半田は巴の方が後の半田なり。客は灰を撒く時に側へ寄るなり。仕舞の時は炭斗を持ち入り、それより座掃にて掃き、次に手燭を取り、勝手口にて一礼するなり


訳 

廻り炭の事は、前もって尋ねた通りである。初めに手燭を持ち、勝手口を開けて一礼して、手燭を炉の脇に置き、それより炭斗を持って席中に出る。灯はいつもの通りである。半田は巴半田の方が後の半田である・客は灰を撒く時に炉の側へ寄るのである。仕舞の時は炭斗を水屋に持ち入り、それより座掃で掃き、次に手燭を水屋に取り込み、茶道口で一礼するのである。


七事式

 元禄時代を過ぎて町人の経済力が伸長し、茶の湯の愛好者が増大した。そうした時代背景の中、茶の湯に対する厳しさが薄れ、また華美なものにな