令和2年度の節分釜を滞りなく執り納めました。例年恒例の直斎筆になる「福内鬼外」の大横物を床に掛けて薄茶を差し上げ、年越しそばをお召し上がりいただきました。本年は家元若宗匠ご夫妻をお迎えしました。席終了にあたり、今回の記念にご染筆をお願いしました。奥様は梅の花びら、私は梅花、その絵に若宗匠が「清香」と着賛してくださいました。まことにありがたいことです。なお、徳禅寺住職橘宗義和尚も私の絵に賛を書いてくださり、中村宗哲・諏訪蘇山姉妹と私の合筆も同じく令和最初の節分の記念に認めました。
ご参会くださったみなさん、お手伝いくださった社中のみなさん本当にありがとうございました。わが家の長い長い正月行事もこれで終わりです。先ほど、吉田神社の火炉祭で古き年の禍・穢が焼かれ、明日は立春、清々しい新玉を迎えることができます。
会記はいかのとおりです。なお、吉田神社の節分の模様も併せてご紹介します。
会 記
時、二月三日
於、望鴨舎
寄 付
床 随縁斎・桜斎合筆 疫神斎図
本 席
床 直斎横物 福内鬼外 平瀬家伝来
花入 真伯 竹 二重切 銘七福 在判
花 加茂本阿弥 西王母 白梅
柳釘に南蛮粽花入に綰柳・千両
香合 錆絵御福 保全造
帛紗 剪紙瑞鼠娶妻文 龍村製
釜 卍 道也造
縁 春日杉
水指 伊賀 耳付 銘福の神 松斎在判箱
茶器 時代 節分蒔絵大棗
茶碗 黒 銘青柳 一啜斎箱
替 不徹斎・和加子・桜斎合筆 招福 枡梅絵 点教造
茶杓 昭隠老師 竹 銘一陽来復 山月苦如豆 寒雲凍欲落
共筒共箱 嶺雲室外箱
蓋置 青竹
建水 唐銅 伝来形 宗三郎造
菓子 厄払 京都鶴屋製
器 更紗絵 正和造
干 福宝 京華堂製
器 和加子好 吉田神社福升 還暦記念 雅峯造
以上
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