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令和


令和元年五月一日

「皇室典範特例法」の規定に基づき、本日、光格天皇以来、202年年ぶりとなる今上天皇のご譲位(4月30日)を受けて皇太子徳仁親王がご即位(5月1日)なされました。まことにおめでたいことであり、まさにご同慶の至りであります。

この度の皇位の継承を受け、「元号法」の規定に基づき5月1日に元号が「平成」から「令和」に改められました。日本の憲政史上初めて、天皇の生前譲位による皇位の継承に伴って改元が行われました。なお、645年の「大化」から数えて248番目の元号となるそうです。

「令和」の典拠は、『万葉集』の巻五、梅花の歌三十二首の序文である「梅花の歌三十二首并せて序」です。「令和」の元号は初めて中国の漢籍ではなく日本の古典である国書から選定されました。

4月1日に、菅義偉内閣官房長官 が、

先ほど閣議で元号を改める政令および元号の呼び方に関する内閣告示が閣議決定をされました。新しい元号は、「令和」で、あります。

と発表し、安倍晋三首相が記者会見を行い、「令和」が選ばれた理由を、「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」、「厳しい寒さの末に綺麗に咲き誇る梅のように、日本人ひとりひとりが美しい花を咲かせられるような時代に」という意味を込めたと説明しました。まことに素晴らしい元号です。なお、典拠となった『万葉集』の原文は、

于時、初春令月、氣淑風和、梅披鏡前之粉、蘭薫珮後之香。

時に初春の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)風和(やわら)ぎ、梅は鏡前(きょうぜん)の粉を披(ひら)、蘭は珮後(はいご)の香(きょう)を薫(かをら)す。

時は初春の令よい月、空気は美しく風は和やかで、梅は鏡の前の美人が白粉(おしろい)で装うように花咲き、蘭は身を飾る衣に纏う香のように薫らせるという意味です。この場合の「令」は命令の意味ではなく。物事のつやがあるように美しいです。

今回の元号案には国書と漢籍を出典とするものが3つずつあったとのことです。「令和」「英弘(えいこう)」「久化(きゅうか)」「広至(こうし)」「万和(ばんな)」「万保(ばんぽう)」の6つがあり、それらの中から「令和」が選ばれました。

なお、典拠となった『万葉集』には「万の言の葉」を集めたという意味から付けられた名であるとの説があります。編者については定かでありませんが、大伴家持というのが有力となっています。全20編となっており、自然を愛でたもの、死者を悼むもの、男女間の愛をかわすものなど多くの歌が収録されています。

写真の茶杓は大徳寺管長嶺雲室高田明浦老師がこの度の御即位と改元を寿ぎ命銘してくださったものです。

平成から令和という新しい時代が、平和であり、そして梅のように咲く美しい日本であることを願うばかりです。

ただ今5月1日零時をもって平成から改元されました。

令和元年五月一日

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