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龍袍

龍は瑞祥の象徴で、邪気を追い払い災害を避け、縁起の良い想像上の動物です。また中国皇帝にとっては権威の象徴でもあります。古代の中国では龍の爪の数について明確に定まっていませんでした。唐や宋の時代は三本爪が基本でした。元の仁宗の時に「五爪二角」の龍文が皇帝専用の文様となり、以降中国では皇帝以外の者が五本爪の龍を使用することが禁止されました。他の人が使うと皇帝に反旗を翻す、謀反を起こしたとして罰せらました。そして階級によって三本爪、四本爪、五本爪を明確に分けるようになりました。 四本爪は、親王や地方の王だけが使うことが出来ました。朝鮮(韓国)や琉球(沖縄)など周辺諸国の王も四本爪です。ちなみに四本爪の龍を刺繍した礼服は「蟒袍 (大蛇の長衣)」、皇帝が着る「龍袍 (龍の長衣)」といいます。

たまたまテレビをつけたら韓国の時代ドラマをやってました。王が五本爪の刺繍の施された袍を着ていました。こんなことは絶対にありえないことです。朝鮮は明の洪武帝から朝鮮国王に冊封され、国号も洪武帝から賜っています。次の清の時代も同様で、清の皇帝に臣従し、忠実な属国でした。日清戦争で日本が勝つまでは、事大主義を国是とする国でした。そういう意味では中国を宗主国として崇める模範生でした。だから五本爪の龍袍を着ることは絶対にあり得ませんでした。ただ今の韓国の人はそんな歴史を封じ込めたいとの思いが強く、こんなところにその思いをこっそり入れているのです。まさにファンタジーです。


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