木津宗詮2 日前2 分美意識足利義政が所持し、村田珠光、古市播磨守、松本珠報(しゅほう)を経て松屋源三郎家に代々伝えられたことから「松屋」と銘をつけられた肩衝茶入がいわゆる「松屋肩衝」です。「初花」「油屋」とともに大名物唐物茶入の代表として、古来尊重されて来ました。ちなみに松本珠報が所持していたことか...
木津宗詮4 日前1 分獅子吼門外漢の私にはさっぱりわかりません。でも老師の「獅子吼」という銘に込められたとてま深い思いを私なりに感じています。本当にありがたい教えをいただきました。身の引き締まるおもいです。 早速、明日の大徳寺黄梅院での昨夢会でこの茶杓を使わせていただきます。初心にかえって臨みます。
木津宗詮5 日前1 分静かに聴く松風寒し江戸時代の土佐光孚(みつざね)という絵師の月に琴の自画賛です。 月色満軒白 月色軒に満ちて白し 琴聲宜夜闌 琴聲宜しく夜闌(たけなわ) 飂々青絲上 飂々(りゅうりゅう)は青絲の上 静聴松風寒 静かに聴く松風寒し...
木津宗詮5 日前2 分袋の中身七福神のひとりである布袋さんは実在の人物とされています。明州(浙江省)寧波府奉化県の人で、姓はつまびらかでなく、契此(かいし)と称しました。短小肥満の太鼓腹の姿で、額が狭くしわだらけ、半裸で寺に住む訳でもなく、処々を泊まり歩いたといいます。また、そのトレードマークである大き...
木津宗詮6 日前1 分宇津ノ谷峠蔦の細道をとおって宇津ノ谷峠を越え、帰りは旧東海道をとりました。道はがとても狭くただの山道です。おまけに石がゴロゴロしていて、こんなところを人や荷車が通ってたとは到底思えません。況や参勤交代の大名行列や江戸に下る勅使、朝鮮通信使、琉球使節、オランダキャピタンが。...
木津宗詮6 日前2 分よどむ月夜とゝもに 棹さすかたへ なかれつゝ とむれは よとむ 水の月哉 千蔭 江戸中期から後期にかけての歌人で国学者加藤千蔭の清流月影画賛です。 加藤千蔭は幕府の与力で歌人の加藤枝直(えなお)の三男です。本姓は橘氏。朮園(うけらぞの)・芳宜園(ほうぎ...
木津宗詮7 日前3 分夢拙叟宗益夢置字一行「夢 人間(じんかん)一生皆如此」です。 夢 人間一生皆如此 前大徳拙叟書(印) 茶の湯の世界ではしばしば追善の会にかけられる句です。人の一生なんかはかない夢の様なものだったという意味で使われています。...
木津宗詮9月25日2 分秋の七草秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花 『万葉集』巻八 萩の花 尾花(おばな)葛花(くずばな)瞿麦(なでしこ)の花 姫部志(をみなへし) また藤袴(ふじばかま) 朝貌(あさがほ)の花 『万葉集』巻八...
木津宗詮9月24日1 分9月20日稽古場の床祇園の稽古場の床は、江戸時代後期の公家千種有功の「擣衣」です。花は木槿と段菊、秋明菊、金水引草、萩、矢筈薄を手付籠にいれました。 擣衣 正三位有功 やまかつのあさの ころもハたゝひとつ うつもしもよを なとかさぬら む...
木津宗詮9月24日1 分9月21日稽古場の床霊鑑寺宗栄女王の「月」懐紙を床に掛けました。その前に手付籠置き秋草種々を入れました。 いつくにも今宵の 月をみる人は 心やおなし空に すむらむ (印) どれほど離れていても、どこで眺めていても、今宵の月を見る人の心は、濁りのない澄みわたる清らか...
木津宗詮9月24日1 分9月22日稽古場の床2月ぶりの椿大神社の稽古でした。 床に大徳寺三玄院三玄院の長谷川大眞和尚の一行「茶煙永日香」の一行を掛けました。宗詮襲名の折にお祝いでいただいた思い出深い品です。虫籠に貴船菊と白萩、薄をいれました。
木津宗詮9月23日1 分趙州本日南宗寺田島碩應老師が書付してくださった柏林寺柏樹(ビャクシン)茶杓「趙州」です。 先般、河北省石家荘の柏林寺を参拝した折、柏林寺住職明海師の格別のご高配で樹齢1400年の柏樹の枝をいただき持ち帰り茶杓にしました。趙州和尚がある僧との問答で、「達摩祖師の印度より中国に来到...
木津宗詮9月23日2 分彼岸会法要掛釜本日は南宗寺彼岸会法要の掛釜でした。 先ごろ河北省石家荘の趙州和尚ゆかりの柏林寺を参拝し、趙州和尚の舎利塔に献茶をし、明海住職と歓談・呈茶をしました。そのことから床に大徳寺390世の真巌和尚筆になる喫茶去を掛け、前に西天目山の農家でもらった砧の槌を飾りました。花入は南宗寺田...
木津宗詮9月22日1 分印可状先々代愈好斎と三代聿斎宗泉の参禅の師であった大徳寺僧堂師家川島昭隠老師の「一行流水之処月」です。 本紙の右上に「混沌未分之前試道一句(混沌未分の前試みに一句をいえ)」と小さく書いています。混沌とは天地がまだ分かれる前の混じり合っている状態のことで、それ以前のことを一句で言え...
木津宗詮9月15日1 分藤岡研斎作秋草蒔絵大棗藤岡研斎作秋草蒔絵大棗です。先代家元有隣斎が書付を認めています。 藤岡研斎は、武者小路千家とゆかりの深い香川県高松市生まれの蒔絵師です。京都の奥村霞城に師事し、生まれ故郷の高松で創作活動しました。木地作りから塗り、彫りまでを1人でこなし。伝統技法を生かしつつ斬新なデザインに...
木津宗詮9月15日1 分大樋焼 飴釉平茶碗 ますかゝみ昨日の自宅の稽古で使った大樋焼飴釉平茶碗です。先先代家元愈好斎が「ますかゝみ(増鏡)」と銘をつけています。 作者の加藤長寿は大正6年に二代長寿を名乗り、金沢で作陶しました。昭和5年三代聿斎宗泉が貞明皇后の青山大宮御所の秋泉御茶室を造営した時、三千家と藪内家、木津家で御道具を...
木津宗詮9月15日2 分9月14日 稽古場の床夜の自宅の稽古の掛物は、仙厓の月下打砧画讃です。一指斎好み昔籠に秋海棠、野路菊、木槿、金水引草、水引草、矢筈薄を入れました。かつて中国浙江省の天目山に赴いた時に、民家で使っていた砧を譲ってもらいました。それを書院に飾りました。 古人の所詠 乳もらふ 来る夜々更けて 砧かな...
木津宗詮9月15日1 分砧今から10年前に中国浙江省の西天目山禅源寺に赴きました。その時、付近の農家で使っていた砧の槌を譲ってもらいました。長年にわたり使われていてとても趣きがあります。昨日の稽古で書院に飾りました。 はじめ誤って東天目山に行ってしまい、西天目山に行かなければならないことに気づき、慌...