木津宗詮2022年5月5日3 分5月5日 稽古場の床本日は端午の節句です。床に冷泉為泰の鯉詠草を掛け、花菖蒲を染付高砂写花入に入れました。 (花押) 岩かねを 落くる 田 喜八 百年もたへす のほれる 鯉や嬉し き 為泰のこの歌は「鯉の滝登り」の故事をふまえたものです。みごとな岩盤から落ちてくる滝を百年絶えず登る鯉はうれしい...
木津宗詮2022年5月4日1 分茶摘み福寿園の吉永さんのご案内で京田辺の茶畑と、井出町の製茶工場を見学しました。茶摘みというと八十八夜のイメージですが、抹茶に臼で挽かれる前の碾茶(てんちゃ)の5月20日ごろの大安の日から始められます。そしてそれをすぐに製茶します。覆下の茶園はとても暑く、朝の四時ごろから夕方の四...
木津宗詮2022年5月4日1 分蛙(かわず)玉川は山吹の歌枕として古来有名です。また井手を歌った和歌には蛙に関するものは83首が数えられ、古来より井手は山吹とともに「蛙」の名所としても知られていました。 鴨長明の「無名抄」には、 色黒きやうにて、いと大きにもあらず。世の常の蛙のやうにして、現(あら)はに踊り歩(あり)...
木津宗詮2022年5月4日1 分玉川玉川 駒とめてなほ水かはん山吹の 花の露そふ井手の玉川 (藤原俊成「新古今和歌集」) 玉川は京都府綴喜郡井手町の木津川に注ぐ川です。玉川は水量は少なく、水無川(みずなしがわ)の異名もあります。なお、井出という地名は「川の流れを堰き止め水を留める」ことを意味する井堤(井堰)が...