人間万事塞翁が馬

更新日:2020年3月24日

 辺境のとりでに住む占いに巧みなおじいさんがいました。ある日、おじいさんの馬が北方に住む遊牧民のところに逃げでしまいました。近所の人たちはおじいさんにお悔やみをいいました。するとおじいさんは、「これが幸福のもとになるかもしれん。」

といいました。

 数ヶ月後、そその言葉どおり、逃げた馬が足の速い名馬を連れて帰ってきました。今度は近所の人たちがお祝いの言葉を述べにくると、「これが禍のもとになるかもしれん。」とおじいさんは近所の人にいいました。

 おじいさんの家はたくさんの良馬に恵まれ、息子が馬に乗ることを好み、そして落馬して太ももの外側の骨を折ってしまいました。今度は「これが幸福のもとになるかもしれん。」とおじいさんは近所の人にいいました。

 一年後、遊牧民が国境のとりでの中に侵入して戦争が起きました。体の丈夫な男は戦争に駆り出され、とりでの付近の人は10人に9人が亡くなりました。おじいさんの息子は足が悪いため戦争に行かず死なずにすみました。

 福が禍となり、禍が福となる。物事の変化の妙、その奥深さは人知では測ることができないものです。悲しいかな人は目の前の出来事やものごとの結果や状態に目を奪われてしまうのが常です。一見不幸と思えることや成功したと思えることも、まったく逆のことに繋がることがしばしばあります。病気やケガ、仕事の失敗などにより、家庭や仕事がままならなくなっても決して落ち込まない。そのことにより改めてそれまでの