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利休饅頭

執筆者の写真: 木津宗詮木津宗詮

3月28日は利休忌です。武者小路千家は千家の菩提寺である大徳寺塔頭聚光院で営まれます。聚光院では毎月利休居士の月毎日である28日に三千家輪番により法要と追善の釜が掛けられます。3月は武者小路千家の当番となっています。

利休忌の時に利休居士に供えられるされる菓子が「利休饅頭」です。利休饅頭は小麦粉に茶色味を帯びさせ独特の風味のある白下糖を加えた皮に御前餡(こし餡)を包んで蒸し、蒸し立ての饅頭の表皮一枚を剥いたものです。先々代愈好斎の時分は、一条のとらやから出来立ての利休饅頭が番重(ばんじゅう)に入れられて武者小路の家元に届けられました。それを水屋で皮をむいて利休さんに供せられ、また席中に出されていました。

なお、他の千家や薮内家の利休忌もそれぞれ決められた菓子が用いられています。表千家は小麦粉に味を帯びくちなしで黄色に色付けした小麦粉の皮でこし餡を包んで蒸し、蒸し立ての饅頭の表皮一枚を剥いた「おぼろ饅頭」、裏千家はほのかな紅色に染め、細長く伸ばした砂糖餅にこしあんを包み、桜の花の焼き印した「花筏」、薮内家はよもぎを加えた硬めの求肥生地に小倉餡を包んで花形にし、中央にそぼろで蘂(しべ)をのせた「草の花」です。





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