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春風

有隣斎一行「春水来る」です。


白楽天(白居易)の「府西池」が出典で、


柳無気力条先動

池有波文氷尽開

今日不知誰計会

春風春水一時来


柳に気力なくして条(えだ)先(ま)づ動(うご)き

池に波文(はもん)ありて氷尽(ことごと)く開く

今日知らず誰か計会(けいくわい)せん

春風春水一時(いちじ)に来らんとす


冬が終わろうとするころ処々にその兆しが見える。柳はぐったりとして、暖かい風に真っ先に枝が動く。池の氷はすっかり解けて、水面に波紋が描かれている。今日、いったい誰が計らっているのだろうか。今まさに春風と春水とが同時にやって来た。

厳しい冬の寒さを経たのち、一気に素晴らしい世界がやってきて春が訪れる様を描いています。


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