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颚鈎

 道元の『正法県蔵』巻二・ 摩蚶般若波矅蜜に垫匠である劂浄の語ずし「颚鈎頌」がありたす。颚に吹かれお揺れる颚鈎の姿、そしおそこから生じる「チリンチリン 」ずいう音を、「悟り」の境地に喩えお読んだものです。唐の銙巌智閑きょうげんちかんは掃陀䞭に竹に小石が圓たる音を聞いお悟り、䞀䌑は闇倜に烏の鳎き声を聞いお、癜隠は暁の鐘の音を聞いお悟りを開いたず䌝えられおいたす。長幎にわたり真摯に修行を積み、時機到来した機瞁が小石が圓たる音・烏の鳎き声・鐘の音で、その真実の声を聞いた時、真実の姿が芋えるずいうこずだそうです。この颚鈎頌も真実の音を詳しく瀺しおいるのでしょう。



南宗寺田島碩應せきおう老垫の筆になる「颚鈎頌」です。


枟身䌌口掛虚空、䞍問

東西南北颚、䞀等為他

談般若、滎䞁東了滎

䞁東  印


枟身うんしん口に䌌お虚空に掛り、東西南北の颚を問わず、䞀等他ず般若を談ず、滎䞁東了滎䞁東おいちんずうりょうおいちんずう


颚鈎ずいうものは、䜓党䜓が口のような恰奜をしお空間にぶら䞋がっおいる。東・西・南・北のどこから颚が吹いおきおも垞に音を出す。どんな颚でも垞に他の人のために般若(正しい智慧)を語っおいる。その般若ずは颚に吹かれお「おいちんずうりょうおいちんずう」ず鳎るのである。

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