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執筆者の写真木津宗詮

現実と理想

李朝時代の韓国は、一部両班の住宅は瓦屋根で庶民の住宅は藁葺屋根。衣類は役人や妓生を除くとみんな白です。胸を曝け出している女性は跡取りとなる男子を出産した女性のみに許されたファッションで、文化の相違を感じます。今では考えられないものです。女性が器用に頭に物を乗せて運搬するのは、今も田舎に行けばたまに見ることができます。かつて日本で大原女や白川女も頭に薪や花を乗せていたのと同じです。それにしても荷車や背負っているの荷物の山はお見事です。












これまで30回以上韓国を訪ね、ソウルや釜山の繁華街や庶民の暮らす下町や38度線やDMZをはじめ、木浦や済州などの田舎に行き、またホームステイしました。そして安東市の河回村に滞在したことことがあります。ユネスコの世界遺産に指定され、李朝時代の農村の両班の屋敷やその小作の住宅が当時のまま残されている村です。そこは両班の屋敷と一部を除くと全て藁葺でした。朝鮮時代の古い面影を残していました。





日本の時代劇や映画も元々の趣とは相当異なります。今やってるNHKの朝ドラなんかはひどいですね。髪型や着るものなんかは特にひどい。第一人も街もあんなきれいであったはずがありません。韓国も同様です。市場の庶民がカラフルな装束をつけるなどあり得ず、みんな白でした。市場に品物が溢れているのも。かつてのことを知る人がほとんどいなくなり、逆にこうであってほしい、こうであったはずだとの思いが先行してそうしたものになっています。そして事実がねじ曲げられていき、それが本当だと信じられていく。ある意味危険な物を孕んでいる。そうした現象に私は違和感を感じています。
























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