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執筆者の写真木津宗詮

5月6日 稽古場の床

本日の稽古の床は、江戸幕府御用絵師で表絵師筆頭の駿河台狩野家4代狩野美信の龍門鯉図です。


古代中国の聖天子禹が黄河の治水をした時に龍門の三段の瀑布(滝)ができました。その瀑布を登り詰めることができた金鱗溌溂たる鯉は、龍になり黒雲をよんで天に登ります。端午の節句には、子どもの健康と成長、将来の出世を祈り鯉のぼりが立てられます。


龍門の鯉の故事を踏まえだ句が『碧眼録』にあります。


三級浪高魚化龍(さんきゅうなみたかくしてうおりゅうとかす)、癡人猶汲夜塘水(ちじんなおくむやとうのみず)


魚は滝を登り切って龍となった。しかし、愚者は滝壺を探って、魚を探し続けている。

悟りを開いた人を魚に譬えています。この時期、茶席の床で目にすることがしばしばあります。

今年の旧暦五月五日の端午の節句は6月3日です

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