昨年のゴールデンウィークに社中の大学生と中学3年になる息子と三人で、自宅から伊勢の内宮まで約150キロを歩いて参宮しました。その後、鈴鹿市の椿大神社の稽古で嘉永3年に大坂鰻谷の住友本家に降ったお祓(剣先祓・お札)を絵師の森一鳳が描いた軸を床に掛けました。するととても不思議なことに、明和8年(1771)5月8日に本殿脇の楓にお祓が降ったことを記念する石碑があり、その楓も見事に今日も立派に生い茂っているとのことでした。今となってはごく一部の職員しか知らない忘れ去られた石碑で、数日前にその石碑の周辺の木を剪定し、その謂れが話題にのぼったそうです。お祓の降った時代も場所も異なりますが、いずれにしろ皇大神宮のお祓で、宮司さんはじめみなさん大変奇遇なこと大変驚かれました。稽古を終えてその場所に案内してもらい写真を撮らせていただきました。それにしてもどこに降ったかは記録にありますが、場所と日にちが特定できるように後世に判るように記念に石碑が建てられているのはとても珍しいのではないかと思います。
以前から持っていた軸ですが、徒歩での参宮を無事に終えたということで床に掛けて稽古に使いました。そうでなければそのままお蔵入りになるところでした。なんとも不思議なご縁を感じ、また目に見えない力が働いているのではと思ってしまいました。
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