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さつま芋のつる

野菜を売ってる農家の前を通りました。茄子、オクラを買いました。とても親切な奥さんで、さつま芋のつるが大好きだと話したら、わざわざ畑に行ってとってくれ、茎からつるをとってただで持たせてくれました。

その時、農家のことについて色々と話をしました。もう20年以上前に読んだものに、日本の専業農家の時給が250円とあったのを思い出し、いくら暑くても寒くても農家は朝早くから遅くまで本当に大変ですねと私がいうと、今は250円どころではない!200円にもならない!一年に何回使うかわからないそこにある耕運機は200万円、この間の豪雨で畑の一部が崩れてそれを修繕するのに100万円、日照時間が短いので出荷できる野菜がほとんどない。それでも毎日この猛暑の中を汗だくになって働く。息子は農業をしない。先祖代々まもだてきた農地を守らないといけない。本当に割の合わない仕事だ!因果なことだ!

農業と全く縁がない生活を送っているので実情を聞いてとても驚きました。なんとかならないのか?この人たちが汗水垂らして丹精込めて作ってくれた野菜やお米のお陰で日々を暮らしている。その恩に報いることはできないものか?政治家でないので何もできないです。せめて国産の野菜を買うことくらい。帰って子供達にその話をしました。自分の子供たちがその実情を知ることにより、少しは理解してくれればありがたいと思いました。これを読んでくださった方にも知ってもらいたい現状です。

いずれこの国の農業は破綻する、というか今よりもっと弱体化するのは間違いのないことです。こんな割の合わない仕事では後継者も生まれないでしよう。といって効率よく規模の大きな農業にするのは限界があります。また、山間部の農地はそうした農業も難しいです。今回のコロナ禍で、農業はじめ日本の伝統が加速度的に崩壊していくのではないかととても不安になりました。世の中、便利になり、安易に安い外国産のものを使うのも、よくよく吟味して、適切に使い分けていかなければならないと思います。

決して他人事ではありません。直接でなくてもみんな間接的に繋がっています。まさに経済です。なお、そもそも今使われている「経済」という語は、ある意味明治になってからの新しいことばです。本来は漢語の「経世済民」という語の略で、国を治め民を救済することです。政治の世界でも大きな変化が起きるやもしれません。みんなが良くなることは不可能かもしれませんが、少しでも上手く回るようにしてくれる指導者の現れることを切望します!でも天候はいかに優れた指導者が現れてもそれを左右することはできません。「雲静日月正」、雲が静かで豪雨も降らさず、日月の運行が正しい状態を祈ることの方がいいのかもしれません。なお、軸は大徳寺僧堂元師家の川島昭隠老師です。


芋のつるは年配の方には不人気です。戦争中の食糧難の時に食べた思い出が濃厚に残っているから。でも今の若い人たちはそんなこと知らないはずだから、新たな商品として売り出せないのか、皮を剥くのは結構手間なので商品化は無理なのかもしれないとか、取り止めのないことを考えながら、早速、つるの皮を剥きました。

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