東南アジアの焼物が大好きで以前から持っていたものです。不思議な形状で、とても重たい焼物です。なぜこんなに底が厚いのかがとても疑問でした。また何使うものかわかりませんでした。
先日ある道具屋さんが送ってきたカタログに伝世品の宋胡録の摺鉢水指というのが出ていました。
ようやくタイの「摺鉢」だと判明しました。なるほどと納得しました。底が厚いのは摺粉木で摺る時に安定させるためだったのです。日本の摺鉢は両足に挟んで固定して摺ります。だから底を厚くしていないのでしょう。タイのものは机などの上で使うのでは無いかと思います。また、日本の摺鉢と違って内側に櫛目がないのは、摺るというよりは潰すことが主な目的なのでしょう。
所変われば品変わるです。その国の習慣とか使い方で道具の形状も異なります。またより適した姿にになるのです。とても勉強になりました。そして長年の謎が解けてスッキリしました。早速蓋を誂えて水指として使うことにします。
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