静かに聴く松風寒し
- 木津宗詮

- 2023年9月29日
- 読了時間: 1分
江戸時代の土佐光孚(みつざね)という絵師の月に琴の自画賛です。
月色満軒白 月色軒に満ちて白し
琴聲宜夜闌 琴聲宜しく夜闌(たけなわ)
飂々青絲上 飂々(りゅうりゅう)は青絲の上
静聴松風寒 静かに聴く松風寒し

月明かりが軒を白く煌々と照らし、どこからともなく琴の音が微かに響き渡り、夜は更けて今まさにたけなわである。そよ風が琴糸の上をかすかに吹き、静かにその琴の音を聞いていると、松の枝から下りてくる秋風は、早寒い風である。
今宵の月をあなたはどのように眺めますか?



コメント