木津宗詮6月9日読了時間: 2分6月9日稽古場の床本日の東京稽古は、松平不昧公の詠草を床に掛けました。花は花菖蒲を宗全好み蝉籠です。 思事宇多幣婆那藝奴言霊之 幸波布験麻佐斯加利計理 蘭室主人 思事うたへばなぎぬ言霊(ことだま)の 幸(さき)はふ験(しるし)まさしかりけり...
木津宗詮6月6日読了時間: 1分5月23日稽古場の床本日は三重県のとある団体の稽古。床に昨日表具の出来上がった大徳寺嶺雲室老師の一行「金龍起五雲」を掛け、信楽焼面取花入に擬宝珠を入れました。 爽やかな風の吹く稽古場に、郭公の鳴き声がひとしお初風炉の趣を加えてくれています。
木津宗詮5月23日読了時間: 1分西雲院朝鮮出兵である文禄の役の時に日本に連行された朝鮮人宗厳が建立した西雲院です。 宗厳は滝川雄利の娘に仕え、その死後な出家し、法然上人由縁の紫雲石を当時の黒谷金戒光明寺の住職から与えられて同院を開山しました. 宗厳は一心不乱に念仏を唱え、その元に多くの僧俗が集まり、千日念仏惣回...
木津宗詮5月21日読了時間: 3分王鞬南(おうけんなん)黒谷金戒光明寺の塔頭西雲院はは、安土桃山時代の慶長文禄の役で捕らえられて日本に連れて来られた李氏朝鮮の宗厳が開基になる寺です。 西雲院の山門をくぐった左側に、蓮台に坐して左足を垂らし右足を左足の太ももの上で組んだ半跏趺坐(はんかふざ)で、右手に蓮華を持ち、チベット仏教のラマ...
木津宗詮5月18日読了時間: 1分5月16日稽古場の床3祇園の稽古のあとは某料理屋のです。床は江戸中・後期の歌人で下鴨神社祠官の梨祐為の掛葵画賛です。朝鮮唐津蹲花入に鉄仙と都忘れに桂を入れました。 ちはやする加茂の 社のあふひくさ かけてひさしき 世をいのるかな 鴨祐為書(印) 千早降る加茂の社の葵草 掛けて久しき世を祈るかな...
木津宗詮5月18日読了時間: 1分5月16日稽古場の床2本日の祇園稽古場の掛物は不徹斎、佐伯江南斎、徳至斎の合筆になる一行「水上行」を掛けました。花は梅花空木を手付籠に入れました。 水 (花押) 上 蓼花 行 隆 利休四百年忌に書かれた軸で、不徹斎家元は花押、先代佐伯江南斎は「蓼花」の号、父徳至斎は後嗣号宗隆を名乗っていた時...
木津宗詮5月12日読了時間: 1分5月12日 稽古場の床本日の東京稽古場の床は、盛永井宗興老師筆になる直心是道場(じきしんこれどうじょう)と書かれた禅板(ぜんぱん)を壁の中釘に掛けました。蛇籠に甘茶、五月梅、小判草をに入れました。 12月1日から12月8日の未明まで釈迦が菩提樹のもとで悟りを開いたことにあやかって行われる修行であ...
木津宗詮5月10日読了時間: 2分園城寺天正18(1590)年、豊臣秀吉が行った小田原攻めに従軍した利休が、伊豆韮山(にらやま)の竹で作った一重切花入が「園城寺」です。凱旋した利休が息子の少庵に贈ったとされています。竹花入の嚆矢とされています。 印象的な正面の縦に入る大きな割れ目が景色となっています。割れ目の縦の...
木津宗詮4月8日読了時間: 2分4月8日 稽古場の床大阪の稽古場の床は拙叟宗益賛になる狩野永岳画誕生仏図です。薮椿と八重山吹を小代焼蹲花入に入れました。拙叟宗益は大徳寺四百四十七世で、二代得浅斎宗詮の参禅の師で、狩野永岳は京狩野家九代で九条家の家臣で、復古大和絵師の冷泉為恭は甥にあたります。 天上有星皆向北 人間無水不朝東...
木津宗詮3月30日読了時間: 1分3月20日 稽古場の床春日大社職員の稽古。床に渡唐天神像を掛けました。 渡唐天神とは南宋から帰国し、博多に滞在していた東福寺の開山聖一国師(円爾弁円)に菅公(菅原道真)が禅を問いました。すると国師は自身の師匠である宋の徑山の仏鑑禅師(無準師範)を薦めました。すると菅公は一夜のうちに径山に渡り、禅...
木津宗詮3月30日読了時間: 1分南宗寺彼岸会法要リュート奉納恒例のリュートの奉納演奏です。社中の川崎さんが数年前から彼岸会法要で行っています。リュートとは中世ヨーロッパで演奏された弦楽器です。利休さんたちが活躍した堺は、「東洋のベニス」とヨーロッパに紹介された国際的な貿易港でした。当時の堺の街中でその音色を聴くことができたと思います...
木津宗詮3月30日読了時間: 2分3月21日 稽古場の床大徳寺の大綱和尚の一行「花開自蝶来」です。花は三夜荘椿と白玉椿、土佐水木を竹置筒に入れました。三夜荘は西本願寺の大谷光尊が宇治に営んだ別荘「三夜荘」にちなみます。三夜荘に原木があり、一重で白地紅吹掛小絞になる椿で、昭和58年に発表された新しい椿です。...
木津宗詮3月30日読了時間: 1分3月21日 稽古場の床2夜の稽古の床は、松平不昧公の賛になる狩野栄川院の画像を掛けました。前に須田菁華作になる三代聿斎宗泉好みの香炉を丸香台に載せ、床柱に七代中川浄益の青銅経筒に加茂本阿弥と土佐水木を入れました。 不昧公の賛は公の参禅の師である大巓和尚の利休居士像の賛語の写しです。...
木津宗詮2月4日読了時間: 1分豆撒き岡本豊彦の豆撒き図です。 いかにも頼りなさそうな爺さんが豆を撒いています。決してぶつけているように見えません。小さな鬼で禍をもたらす力なんかなさげです。 豆は「ぶつける」のではなく、「撒く」ものとか。鬼はなんでも数えてしまう習性があるので、家の周りに撒かれた豆を見るとその数...
木津宗詮1月29日読了時間: 7分鍛冶對馬安田是誰(ぜすい)の事跡ついては多く伝わっていません。元禄15年(1702)、京都に生まれ、禁裏御用の鍛治師で、武者小路千家6代真伯の門人でした。『京都御役所向大概覺書』の享保元年申改の「諸役御免除之分」の中に、 貳軒役 西堀川通中立売上ル町...
木津宗詮1月15日読了時間: 2分松の内松の内とは年の暮れに松飾(門松)を立て門口にしめ縄を張ってお迎えした歳神様に滞在していただきもてなしをする期間をいいます。松飾は歳神様が道に迷うことなく家に来るための目印・神籬(ひもろぎ)、家に歳神様の滞在を示す印とも言われています。しめ縄は歳神様が滞在している間外界の穢れ...
木津宗詮1月5日読了時間: 1分般若札例年、正月四日に大徳寺僧堂の年賀の挨拶に雲水さんが来てくださいます。正月三が日、老師をはじめ雲水さんが大般若経の転読をし、「帝道遐昌」「仏日増輝」「国家安全」「風調雨順」「子孫繁栄」「五穀豊登」のご祈祷をされた般若札をいただきます。今年こそは平和な一年となりますように!