木津宗詮2020年3月3日3 分上巳(じょうし)前権中納言持豊讃 唐やまとことはの 花もさかつきも なかれにうかふ 桃のした水 唐大和言葉の花に 盃も流れに浮かぶ桃のした水 江戸後期の公家芝山持豊の賛になる土佐光貞画「曲水図」です。唐でも大和でも美しい詩歌の花が詠まれます。盃は桃の花から落ちる下水の流れの曲水に浮かんでい...
木津宗詮2020年3月2日1 分春の夜は春の夜の闇はあやなし梅の花 色こそ見えね香やは隠るる 『古今和歌集』の凡河内躬恒の歌です。春の夜の闇のすることは本当に無意味だ。梅の花の色は見えないけれどその素晴らしい香りだけは隠れようもない。 毎年、懇意にしている和歌山のお寺から雲龍梅の枝が送られてきます。稽古に使ったり...
木津宗詮2020年2月21日2 分三峰江戸で初夢は「一富士、二鷹、三茄子」がもっともよいとされました。 江戸の駒込富士神社の周辺に鷹匠屋敷があり、駒込茄子が名産物であったことに由来するそうです。徳川家のゆかりの地である駿河国で高いものの順に、「富士山、愛鷹山、初物の茄子」の値段であるとか、富士山は日本一の山、...